200余年の歴史！アメリカのアート文化
2022.12.02200余年の歴史！アメリカのアート文化
1 1800年代のアメリカアート
19世紀の半ばにアメリカ合衆国が大陸領土として確定し、商工業や農業の対立による南北戦争が勃発し、1890年代には世界一の工業国となったアメリカ。 アートの文化はアメリカが工業国として認知される少し前、18世紀初頭の「肖像画」から始まりました。 ヨーロッパから流れてきたロココ様式や新古典様式を結びつけた、B・ウェスト、J・S・コプリーやC・W・ピール、J・トランブル、G・スチュアートなどの肖像画が有名です。 また、1830年代にはルネサンスの時代が始まり、さまざまな派閥の中で「風景画」が浸透し始めていきます。 ハドソン・リバー派のF・チャーチ、A・ビアスタットやフランスのバルビゾン派の活動と並行したF・H・レーン、映光派のM・J・ヒードなど、派閥ごとに多くの芸術家が活躍しました。 南北戦争後には、アメリカン・リアリズムと呼ばれる「自然主義絵画」が生まれます。 W・ホーマーやT・エイキンズなどによる知的中流階級の状況を捉えたアートは、南北戦争前にはなかった新たな価値を生み出します。 その他にも、19世紀中頃の「彫刻」の文化など、1800年代を中心にアメリカでは多くのアートが注目されるようになりました。2 1900年代のアメリカアート
1900年代のアメリカでは、ナチスが政権を握ることによる前衛芸術家の弾圧が始まり、ヨーロッパの芸術家がアメリカへと亡命を始めます。 抽象絵画のピート・モンドリアンやキュビスムのフェルナン・レジェなど、多くの有名芸術家がアメリカへ移住しました。 また、1900年代アメリカのアート文化に大きな影響を与えたのが、シュルレアリストと呼ばれる芸術家たちです。 イブ・タンギーやアンドレ・マッソン、マックス・エルンストやアンドレ・ブルトンなど、抽象表現を主義とする作家たちのインスピレーション元となりました。 ほかにも、1910年半ばに起こった「ニューヨーク・ダダ」や1913年に組織されたアメリカ最初の「国際近代美術展」など、多くのアート文化にまつわる出来事が多くあります。 アメリカのアート文化において、1900年代はまさしく激動の期間であったことがわかるでしょう。 1800年代に始まったアート文化は、多くの芸術家により多極化し、アメリカの域を超えたさまざまな層に響くものとして現代まで知られるようになりました。3 現代のアメリカアート
1800年代から始まり、1900年代に変化を見せたアメリカのアート文化。現代にはどのような形で浸透し、愛されているのでしょうか。
ここでは、現代におけるアメリカアートについて解説します。