サステナブルファッションと古着の関係性
SDGsが謳われて久しい現代。これからのファッションにおいて大切なのは「自然や動物、人、社会に優しいファッション」であること。
つまりオーガニック製品などのアイテムでなくとも、自分が好きな1着を長く着る、すなわち無駄に消費しない、必要以上のごみを出さないことも、サステナブルなファッションと言えるでしょう。
そんな中、誰かが着た服(古着)を選択することにも注目が集まっています。今回は古着とサステナブルファッションについて考えていきましょう。
改めて、「サステナブル」とは直訳すれば「維持、持続可能」という意味。
ファッションにおいては、自然環境を意識した取り組み、リサイクル、不要になった新しい商品を再利用して新しい商品を作ったりする取り組みのことを指します。
近年興隆著しいフリマアプリもその一つ。 不要になった衣服を捨てるのではなく、それを欲している人に売ることにより、地球に貢献しています。
また、エコ素材を使用して地球に貢献している企業も増加してきました。
ファション業界は環境への配慮をあまり意識せず、衣服を作ってきたという背景があります。 ファッション業界は、地球汚染に影響を与えている業界の1つと言われています。
衣服に使用するレザー、羊毛、ラクーン、フェザーなど、動物への多大な負担をかけてしまっていたことに加え、衣服を毎年大量に処分するのも大気汚染の問題となっています。
必要以上に商品を生み出すこと、必要以上に処分することによりCO2排出量、土壌汚染など様々な環境負荷がかかってしまいます。
入れ替わりの早い安価な商品を購入し、すぐに捨ててしまうというファッションではなく「良いものを長く着用する」という選択肢に注目が集まっています。
「エシカルファッション」を直訳すると「倫理的・道徳的なファッション」のこと。かみくだくなら「人と地球にやさしいファッション」を意味します。
サステナブルなエシカルファッションのためには下記の8つが推奨されています。
このように地球や環境に配慮したファッションを選択することで、SDGsに貢献することが可能です。
個性的な服を楽しみたい、ストーリーを感じる服をコレクションしたいなどの方はもちろんのこと、環境配慮の観点からも実は古着市場は盛り上がりを見せています。
ある調査によると、現在360億ドル(約4兆1400億円)というアメリカの古着市場は今後5年で倍増し、770億ドル(約8兆8500億円)相当に達するというレポートも。
8兆円となれば世界のデニム市場よりも大きな規模です。さらに2030年までには、ファストファッション市場の2倍以上になるとまで言われています。
着なくなった服やデットストック品を循環させて、もう一度誰かのおしゃれに活用できる、これもひとつのサステナブルと言えるはずです。
生活を彩るファッション。楽しみながら、気負わずに、微々たるものでも環境配慮につながっていけば、それもまた嬉しいですよね。
バザーやフリーマーケットアプリ等により市場に再流通する衣服の量は、消費者が普段手放す衣服全体の2割程度。
服を服として再利用し続けることは、環境にも経済的にも優しい態度に繋がります。
着用していない衣服を古着回収を行なってる店舗に持ち込んだり、フリマアプリなどを使用して再度市場へ送り出してあげることも歓迎される活動です。
リサイクルに積極的な店舗の支援にも繋がります。服一着が回収によりゴミとして廃棄・焼却されなければ、CO2の削減にも貢献できるはずです。
環境に配慮するなら究極のところ「作らない」「買わない」が一番なのかもしれません。しかしファッションは生活を彩る上で必要不可欠なもの。
サステナブルファッションへの関心が高まる中で、古着もひとつの選択肢として活用していきたいものです。