2023.03.02ポートランドはアートを街中から感じられる都市

「全米でもっとも住みたい都市」に選ばれ、国内外問わず人気を集めている都市、ポートランド。街中を歩いてみると、色とりどりのネオンサインや一風変わった絵柄が描かれているゴミ箱など、至る所にアートが点在しています。 実はポートランドは、アートの歴史が深い都市であることをご存じでしょうか。今回はポートランドのアートを学びながら、街に溢れるさまざまなアートを紹介します。ポートランドのアートに触れられる有名スポットにも触れているので、観光プラン作成にお役立てください。

1 ポートランドの街に溢れるさまざまなアート

ポートランドの街には、ギャラリーやパブリック・アート、アバンギャルドといったアートが溢れかえっています。ここでは、ポートランドを歩きながら楽しめるアートについて紹介します。

1-1 ギャラリー

ノースウエストのパール地区では、さまざまなギャラリーを見学できます。有名ギャラリーである「フローリック」「オーゲン」「エリザベス・リーチ」など、芸術収集家が愛するギャラリーが集中している地域です。 ほかにも、小さなスタジオギャラリーを集結させた「エベレット・ステーション・ロフト」という実験的なアーティストにフォーカスしたギャラリー。刺激的かつ明確なビジョンをもった写真作品を展示している「ブルー・スカイ・ギャラリー」など、多種多様なギャラリーを楽しめるのがパール地区の魅力です。 また、ノースウエストのアルバータ・アート地区でも、数多くのギャラリーを楽しめます。アメリカ北西部の「コンテンポラリー・アート」を専門に展示する「グアルディーノ・ギャラリー」が有名です。 グアルディーノ・ギャラリーの展示は月替わりなので、訪れる度に違ったギャラリーに触れられます。アルバータ・アート地区では、毎月最終木曜日に独立系の芸術家が作品を持ち寄ったブースも開かれるので、新進気鋭のギャラリーアートに触れたい方におすすめです。

1-2 パブリック・アート

パブリック・アートの街としても知られているポートランド。多種多様なスタイル・コンセプト・素材を活用し、多くのアーティストが独自の表現を街中に届けています。 ストリート沿いや公園、公共施設内や建物のファサードなど、至るところでポートランドのパブリック・アートを楽しむことが可能です。

1-3 アバンギャルド

ポートランドでは、アバンギャルドグループのアートを楽しむことも可能です。 ノース・ポートランドにある「オレゴン・コンテンポラリー」では、独自のビジョンで収集されたコンテンポラリー・アートに触れられます。年間を通して、新作の展示やイベントも開催しているので、いつ訪れても楽しめるのが魅力。 また「ポートランド現代美術協会」では、ビジュアル・アートも織り込んだアバンギャルドアートに触れられる「タイム・ベース・アートフェスティバル」というイベントも開催されています。アートだけでなく、各種パフォーマンスやパーティも楽しめます。

2 ポートランドのアートを学ぶ

ポートランドのアートはさまざまな場所に点在しており、非常に歴史深いものとして浸透しています。そんなポートランドのアートは、現地で学ぶことも可能です。 ここでは、ポートランドのアートを学べる場所を紹介します。観光ではなく、芸術の感性を磨きたいと考えている方は、本項目の内容を参考にしてください。

2-1 PNCA

PNCA(パシフィック・ノースウエスト・カレッジ・オブ・アート)は、ポートランドのクリエイティブ・コミュニティとして知られるアートカレッジです。 パール地区の象徴的なランドマークとしても知られているため、観光にもおすすめの場所です。 PNCAでは、以下に挙げるアートを学べます。 ・コミュニケーションデザイン ・イラストレーション ・インターメディア ・ファインアート ・絵画 ・写真 ・印刷 ・彫刻 BFAやMFAなどの芸術学士を取得できるアートカレッジとして、現地の方はもちろん海外の芸術家志望の方からも注目されています。

2-2 OCAC

OCAC(オレゴンカレッジ・オブ・アート・アンド・クラフト)は、ポートランドにおけるアートとクラフトの教育機関です。陶芸やドローイング、金属工芸などを学べます。OCACで学ぶ科目内容は、以下を参考にしてください。 ・ブックアート:6科目 ・陶芸:6科目 ・絵画:8科目 ・染色:7科目 ・彫金:6科目 ・木工:4科目 ・写真:1科目 ・サマートラベル:2コース OCACでの学びを経て、ポートランドで開催される各種展示会やギャラリーカフェに出展する事例も多くあります。

2-3 ラディウス・コミュニティ・アート・スタジオス

ポートランドのアートに関わるすべての人に向け、協力的かつクリエイティブな環境を提供しているコミュニティ・スペースです。初心者から熟練アーティストまで、専門的なアートを学べるプロフェッショナルな設備が充実しています。 またラディウス・コミュニティ・アート・スタジオスでは、ペインティングや手芸、印刷やセラミックなどのワークショップも開催されています。まずは気軽にポートランドのアートを学びたいという方でも参加しやすいのが魅力。

3 ポートランドのアートに触れられるスポット

ここでは、ポートランドのアートを身近に感じられる5つのスポットを紹介します。歴史深いポートランドのアートがもつ魅力を、ここで紹介するスポットを通じて感じ取ってみてはいかがでしょうか。

3-1 ポートランド美術館

1892年創立のポートランド美術館は、オレゴン州最大かつ全米最古の美術館です。 版画・絵画・写真・アジア美術・工芸品など、ポートランドアートの歴史を作ってきたさまざまなコレクションを見学できます。 また、現代の版画作品なども有しているため、ポートランドのアートが歩んできた歴史をいくつもの視点から楽しめるのも魅力です。

3-2 オレゴン歴史博物館

ポートランド美術館の向かいに位置するオレゴン歴史博物館は、アメリカ先住民の工芸品を中心とした展示を楽しめるスポットです。ポートランドという名称の由来にもなった「ポートランド・ペニーコイン」など、ユニークな展示を約85,000点有しています。 また、1859年に「州」と制定される前後のオレゴンの歴史を、常設展示・特別展示で知れるのも特徴です。ポートランドの歴史を、アートを通じて知りたいと考えている方にぜひ訪れて欲しいスポットです。

3-3 オレゴン科学産業博物館 OMSI

オレゴン科学産業博物館 OMSIは、あらゆる年代の人が楽しめる科学博物館です。 巨大シアターやプラネタリウム、潜水艦などの展示を見学できます。また、お酒を飲みながら科学の話を聞ける「After Dark」という大人向けのイベントも開催されています。 また、地震体験や科学実験に触れられることから、教育面でも魅力があるスポットです。

3-4 オレゴン鉄道歴史センター

オレゴン鉄道歴史センターは、ポートランドの鉄道に特化したスポットです。米国200年祭で全米を走行した「サザン・パシフィック蒸気機関車4449 号 デイライト Southern Pacific Daylight Locomotive 4449」をはじめとした、3台の蒸気機関車が展示されています。 同車は世界でもっとも有名な機関車として知られているため、普段から鉄道の歴史に触れることが好きな人は絶対訪れたい場所といえるでしょう。

3-5 ピトック邸

ピトック邸は、20世紀初頭に建てられた歴史ある大邸宅です。ポートランドの発展に寄与した「ヘンリー・ピトック」と妻である「ジョージアナ・ピトック」の邸宅として建設されました。 ピトック邸は、ポートランドの景観を楽しみながら、歴史を垣間見れるスポットとして知られています。美術品やアンティークなどで誂えられたゴージャスな建物は、ポートランドを訪れるなら一度は足を運びたい歴史的建造物です。

ポートランドの歴史はアートから学べる

全米でもっとも住みたい都市に選ばれたポートランドは、アートの歴史も深いことで知られています。街中でさまざまなアートに触れられるだけでなく、アートを学ぶ場所も充実しています。 美術館や博物館など、各種アートを見学できるスポットも多いため、アートに触れる目的でポートランド訪問を企画してみてはいかがでしょうか。