2022.06.10独特の光沢を持つ再生繊維「レーヨン素材」の特徴やお手入れ方法

レーヨンとは「光る糸」という意味を持つレーヨン。シルクのような光沢をもつ繊維。天然原料由来の「再生繊維」もあります。

衣料品をはじめ、レーヨンは私たちの生活の様々な用途に用いられています。

木材パルプから採取する植物原料に薬品加工を施して作られているレーヨンは、ポリエステルやナイロンといった石油から作られる「合成繊維」とは異なり、加工処理で自然に還元できるサステナブルな素材でもあるんです。

今回はそんなレーヨンについて知識を深めていきます。

レーヨンの歴史

もともとはシルクの代用品として開発され耐火性や耐久性に課題がありましたが、技術の進歩とともに改善されてきました。

かつてシルクは非常に高価なため、ヨーロッパの貴族しか手に入れられませんでした。一般市民には手がでない素材でしたが、1884年にフランスのシャルドンネ伯が硝酸セルロースを作ったのがレーヨンの始まりです。

しかし、硝酸セルロースは大変燃えやすい危険な素材でもありました。モデルがそれを着た博覧会の会場で炎上死してしまうという悲しい事件もレーヨンの歴史の影に存在しています。

1898年にビスコース溶液からレーヨンを製造する方法が発明され、1905年にはイギリスのコートルズ社がビスコース法によりレーヨンを工業生産を始め、爆発的な人気を誇る素材に成長します。

また、日本で一番最初に製造された化学繊維でもあります。1918年から帝国人造繊維(現帝人)で製造され、東洋レーヨン(現 東レ)などもレーヨンの製造を行い、日本の多くの繊維会社がレーヨン製造を行い今日に至っています。

現在では、衣料品、不織布、寝装品、インテリアなど身の回りの多くの製品に使用されています。

レーヨン素材の特徴

レーヨンはシルクに似た素材です。そのため、シルクのような高級感ある素材感を楽しむことができます。まずはレーヨン素材にはたくさんのメリットが存在しています。

高級感あふれる肌触り

シルクのような肌触りのよさはレーヨン最大の特徴と言っていいでしょう。

極細のフィラメント糸に加工を施すことで、軽量性と柔軟性を両立させた素材に。

静電気に強く、肌にまとわりつく不快感がない滑らかさもレーヨンの特性です。

上質な光沢感

上質な光沢感もレーヨンの特徴として代表的なものです。

繊維加工の過程で、長い繊維として生成されるため絹と同じような艶を帯びた繊維が出来上がります。

レーヨンの名がRay(光線)に由来しているのは、この光沢が起源です。

優れた通気性と吸湿性

レーヨンは通気性と吸湿性に優れており、一年通して活躍してくれます。サラリとした快適な肌触りや清涼感から、衣類だけでなく寝装具にも使用されています。

波立つドレープ

レーヨンは柔らかな繊維なため、身に着けたときに美しく波立つドレープが特徴的な素材でもあります。

動きにあわせしなやかに流れるシルエットがエレガントな印象に。高級衣料生地としても使用されているのはこれが理由の一つ。

手の届きやすい価格

レーヨンはシルクと同様の特長を持ちながら、手ごろな値段で購入できるのが大きな魅力でしょう。

また、染色液との相性がよく、カラフルな生地を制作しやすいのも嬉しいポイントです。

レーヨンの注意点

たくさんのメリットがあるレーヨンですが、実はシルク同様にデリケートな特質があります。特徴を把握して取り扱う必要がある素材でもあります。

ここではレーヨン魅力に加えて注意点にも触れていきます。

特に気をつけたいのは水との相性です。

水に弱い

レーヨンは原料が木材パルプのため、実は水に弱い素材です。

水に濡れると、繊維が膨張し、繊維どうしが引っ張り合うためどうしても縮みが生じてしまうんです。衣類は、あらかじめ洗濯表示などを確認しておく必要があります。

一度濡れると乾燥までに時間がかかる

吸湿性に優れているレーヨンですが、一定の飽和状態になった場合、水分が渇きづらくなってしまいます。

そのため大量の汗をかいたまま衣類を身に着けていると、汗冷えを引き起こしてしまう恐れがあることも気をつけておきたい点。

また少量の水でも染みになりやすく、雨などにも注意が必要です。

デリケートな生地なためアイロンには要注意

前述のようにレーヨン生地は水に弱く、やや耐久性に劣るデリケートな生地です。そのためアイロンはスチームを使用せず、あて布を使った低温で当てるようにしましょう。

また摩擦による生地へのダメージや型崩れを防ぐため、汚れなどは優しく叩いて落とすなどのお手入れも必要になってきます。

シワができやすい

水に濡れることで強度が下がり、しわが残りやすくなります。

洗濯機で長時間水につかった状態での放置や脱水はレーヨン繊維に負荷がかかってしまいます。

家庭での洗濯は手洗いが原則で、天候や用途により着用アイテムを選ぶこも大切です。

レーヨン衣類のお手入れの仕方

レーヨンはとても繊細な素材です。洗濯表示を確認して、「水洗い不可」と表記されていれば家庭での洗濯は避け、クリーニングに出しましょう。

もし「水洗い可」であっても、少しの汚れの場合はその部分だけを濡れタオルなどで優しく叩いて汚れを落としてあげてください。

もしどうしてもレーヨン素材の衣類を丸ごと洗濯機で洗いたい場合は、以下のポイントを意識しておきましょう。

洗濯・脱水後はシワをしっかり伸ばし、風のよく通る場所に陰干ししてください。もし日が当たるところだと、直射日光で色あせてしまうかもしれません。

乾燥後もシワが気になる場合、完全に乾いていることを確認した上でアイロンをかけるのも手です。温度は130℃〜160℃の中温で、当て布をしながら行いましょう。

ELKEXのアイテム紹介

着心地を追求したレーヨンシャツ

トレンドのオーバーサイズシルエットで、一枚でも活躍できる半袖シャツが登場。

このレーヨンコットンのシャツは、無地でシックに仕上げながらもレーヨン素材のアロハシャツに通じる着ごこちを追求した一枚。

比翼仕立てのフロントデザインなのでボタンを上まで閉めてもスマートに着こなせ、もちろん羽織としても活躍してくれます。レーヨン独自のとろみ感が大人っぽさを演出してくれるので、いつものトップスに羽織るだけで上品なコーディネイトに。

カラーはベージュ、ブラックの2色をラインナップ。コーディネイトしやすいカラーを揃えました。

サイズ展開はM〜Lで、それぞれのサイズ感は以下の通りです。

Mサイズ:【胸囲】89~95cm【身長】167~173cm【身丈】75cm 【肩幅】55.5cm 【身幅】64cm 【袖丈】24cm
Lサイズ:【胸囲】93~99cm【身長】172~178cm【身丈】79cm 【肩幅】58cm 【身幅】68cm 【袖丈】25.5cm

弊社独自の採寸方法により計測を行っておりますので、多少の誤差が生じる場合がございますので予めご了承くださいませ。

商品名: LENZING™ ECOVERO™ FIBERS MIXED SHIRTS
品番: EKM2SP4133
カラ-: BEG,BLK
サイズ: M,L
価格:7,590円(税込)

素肌に心地よいレーヨンシャツ

トレンドのオーバーサイズシルエット。とろみのあるボクサーシルエットで、サラッと羽織れば一枚でもサマになりコーディネイトの幅を広げてくれるお役立ちアイテム。

前身頃のフラップ付きポケットが、さりげないアクセントに。レーヨンならではのドレープの美しさや、上品さを演出してくれるので、大人の女性にもおすすめの一枚です。

ご用意したのはベージュとブラックの2色。手持ちのアイテムに合わせやすいベーシックなカラーです。

M〜Lのサイズ展開で、サイズ感は以下をご覧ください。

Mサイズ:【胸囲】80~86cm【身長】157~163cm【身丈】67cm 【肩幅】62cm 【身幅】64cm 【袖丈】20cm
Lサイズ:【胸囲】83~89cm【身長】162~168cm【身丈】70cm 【肩幅】64.5cm 【身幅】67.5cm 【袖丈】21.5cm

弊社独自の採寸方法により計測を行っておりますので、多少の誤差が生じる場合がございますので予めご了承くださいませ。

商品名: LENZING™ ECOVERO™ FIBERS MIXED SHIRTS
品番: EKL2SP4145
カラ- BEG,BLK
サイズ: M,L
価格:7,590円(税込)

とろんと心地よいレーヨン

レーヨン素材は高級感あふれる肌触りが最大の特徴。静電気に強く、肌にまとわりつく不快感がない滑らかさも嬉しいポイント。これからの暑い季節に着用したい一枚です。

デリケートな一面がある素材なので、お手入れには注意し少しでも長く愛用できるといいですね。

普段のアイテムに合わせるだけで格上げしてくれるレーヨンアイテム。是非この機会にコーディネイトに取り入れてみてはいかがでしょう。