2023.06.06古き良きアメリカにタイムスリップしたようなホテル「SPICE MOTEL OKINAWA」

沖縄に行ったらリゾートホテルで南国気分に浸りたいと思ってしまいがち。ですがちょっと一味違う沖縄旅行を楽しみたい方におすすめなのが、まるで昔のアメリカにタイムスリップしたかのようなフォトジェニックなホテル「SPICE MOTEL OKINAWA」。

本場アメリカのモーテルをイメージし、細部まで徹底的にこだわり抜かれた世界観は必見。

その名の通り一味違った沖縄を体験できるホテルとして話題です。

1 注目のライカムエリアにオープンした「スパイスモーテルオキナワ」

2015年4月、沖縄県内最大規模のショッピングモール「イオンモール沖縄ライカム」が誕生。このエリアは観光スポットとしても注目され、ライカム周辺はにわかに話題のエリアと化しています。

ライカム(Rycom)とはかつての琉球米軍司令部 (Ryukyu Command headquarters)の略称のこと。実はこの周辺にはいまだにドルで支払いが出来るような店舗も多く、アメリカ統治の時代が色濃く残るエリアでもあります。

例えば沖縄では有名なファーストフード店「A&W」は本土復帰前の1963年に開店していますが、その1号店である屋宜原店はライカム交差点から程近い場所にあります。

2015年12月、「SPICE MOTEL OKINAWA(スパイスモーテルオキナワ)」がオープンしました。本場アメリカのモーテルのような雰囲気を味わえるホテルとして話題を集めているのです。

アメリカが統治していたかつての「Okinawa」に建てられたモーテルを、建築デザインオフィスがリノベーションしたデザインホテル。

場所は日米のカルチャーと人々がボーダレスに混じり合う沖縄本島の中部地域を楽しみ尽くしたい人に絶好のロケーションです。

2 北中城村(きたなかぐすくそん)にある廃墟寸前のモーテルを「Arts&Crafts」がリノベーション

縄本島中部にある北中城村は県内の人々で賑わう大型ショッピングモールや、フラットな形をした「外人住宅」とよばれる建物を使用したい個性的なお店が点在するエリアです。

海を見渡す北中城村の高台に、ロードムービーに出てくるような佇まいのホテル「SPICE MOTEL OKINAWA」が。

車を停めてそのまま部屋に入るMOTEL(MOTOR HOTEL)のスタイルを活かし、大阪と沖縄を拠点にリノベーションを提案する「Arts&Crafts」がリノベーションを行い、当時の面影を生かしたSPICE MOTELをスタートしました。

ロビーの家具や小物類のチョイスには目を見張るものがあります。また、壁に残されたステンシルの料金表や、当時の写真が飾られているのもポイント。部屋の奥には自炊スペースやランドリーも併設されているので連泊にも便利です。

3 フォトジェニックなレセプション兼カフェ

本体の建物とは「離れ」になっているレセプション兼カフェ。そこにはギラギラと輝く「自動車」のネオンサインが。

これはかつて屋根の上で使われていたネオンサイン「自動車ホテル」の一部分を再利用したものなんだとか。これだけでもレトロかつアメリカンな雰囲気を醸し出せる、なんとも遊び心に満ちたアイテムです。

そんなカフェではコーヒーがいつでも無料で提供されています。

朝には沖縄らしく「さーたーあんだーぎー」も用意されているため、コーヒーと共にモーニングタイムを楽しむことができます。

また、オリオンビールやコロナビールなどのアルコール類も購入可能。

しかもあえて瓶入りで統一しているというこだわりよう。ホテルに「映える」演出が至る所に見受けられます。部屋にもインテリアの一部に栓抜きがあったりするなど、細かい部分にまで徹底的なこだわりを感じます。

4 アメリカ文化をイメージしたユニークでどこかホッとする客室

全ての空間が「あの頃のアメリカらしさ」で作られたこのホテルは客室もユニーク。

例えば70年代のカリフォルニアをイメージした内装でまとめられたというダブルルーム。シーリングファンが静かに回り続けるこの部屋は、場所を取るテレビもなく広々として意外なほどシンプルで一種のミニマリズムすら感じます。

アナログな部屋置かれたラジオで、あえて駐留米軍が放送している英語だけのラジオ、AFN(American Forces Network)を流してみるのも一興かもしれません。

部屋のタイプは他にも2段ベッドとソファベッドのツインルームや、より内装にこだわったオリジナルルームもあり、それぞれ違った趣があるので気分に合わせてチョイスしるのも楽しいかもしれませんね。

5 広々としたオープンテラスも

かつてのホテルでは単なる屋根、屋上となっていたデッドスペースを改造したオープンテラスも。

屋上へアクセスできる螺旋階段が設置され、広々としたスペースとして生まれ変わっています。お洒落なチェアも配置されていて、ボーッと過ごすのに最適なスペースです。

また、限定1組が利用可能な「ルーフトップバス」では、目線を遮る建物のないこの空間をひとり占め。マジックアワーに変わりゆく夕空や広がる星空をゆっくり眺めながら時間を過ごせば、心も身体も解放的に。

6 多種多様な文化が交錯するエリアだからこそ滲み出る「沖縄らしさ」

基本的に本場アメリカのMOTELは、先払いで鍵を渡されて宿泊するスタイルです。

SPICE MOTELは、決してアメリカのMOTELをそのまま再現しているわけではありません。訪れた人が少しでも快適に、楽しく過ごせるような工夫がたくさん。

チェックイン時には日本のホテルのように住所、名前、電話番号など色々な項目を記入するといった面倒がなく、身分証の提示と氏名、メールアドレスの記入だけでOKというシンプルでクイックなチェックイン方法が採用されています。こんなところもアメリカナイズされていて、日本のホテルに慣れた人にはちょっと新鮮かもしれません。

ホテル周辺の飲食店などが紹介されているオリジナルマップがあったり、手作りのさーたーあんだーぎーが用意されていたり。不定期で開催するガレージセールなども行っており、ホテルを中心に小さなつながりが広がるイベントなどを実施することでユニークな場を作っています。

どこか懐かしく、ゆっくりとした時間を過ごせる「SPICE MOTEL OKINAWA」

沖縄といえば海沿いのホテルが多いものです。海沿いのリゾート感も魅力的ですが、あえて内陸部の、さらに標高の高い位置にある「スパイスモーテルオキナワ」も旅を盛り上げてくれるはず。

高い標高なためシティビューもとても綺麗。

日が落ちればは夜景も楽しめるテラスで過ごすのもよし、かつてのアメリカにタイムスリップしたようなホテルの中を散策してみるのもよし。

日本にいるのがウソのような時間を過ごせるかもしれません。