注目を集めているサステナブルとは?
SDGsへの取り組みから「サステナブル」というキーワードがより身近になりました。衣服においても「サステナブル素材」が注目されており、雑誌やTV、各種SNSなどで取り上げられています。
今回はアパレル業界においてもとても密接な関係があるサステナブルについて、その概要から自分たちができるサステナブルなアクションにスポットを当てていきます。
本来は「維持できる」「耐えうる」「持ちこたえられる」を意味する形容詞ですが、サステナブル(Sustainable)、サステナビリティ(Sustainability)とは「人間・社会・地球環境の持続可能な発展」を意味します。
一般的にサステナブルとは、「自然環境や資源などに悪影響を与えず、これから先の時代でも継続が可能な生産・開発」といった意味合いで使われています。
自然環境を破壊してしまう生産方法では、継続的な活動は不可能です。さらに破壊が進んだ自然環境は元には戻らず、生活に必要不可欠な天然資源の確保すらできなくなってしまいます。
暮らしを豊かにするための生産活動が、結果として自分たちの首を締める結果になりかねないという逆説的なテーマでもあります。
これから先も自然と人間が共存していくために、世界規模での「サステナブル」な取り組みはより一層重要性が増していくことでしょう。
アパレルや繊維業界は、環境への深刻な問題を抱えています。アパレル業界の生産工程時に排出されるCO2は、全業界の約10%に及びます。さらに水資源に至っては、アパレル業界が全世界の約20%の排水を生み出している程。
衣料品に使用されている繊維は、そのほとんどが再生可能な素材にも関わらず全体の80%以上の量が焼却、埋め立て処理されていることも問題として挙げられるでしょう。
またアパレル業界が抱える問題は環境への影響だけに留まらず、生産者や労働環境の問題にまで及びます。メーカーやブランドは衣料品を生産するにあたって、生産コストを削減するため発展途上国での生産をメインとしているケースがほとんど。
雇用主が労働者に対て適正な賃金を支払わない不当な関係や、劣悪な労働環境が大きな問題になることも少なくありません。
前項目で解説した、ファッッション業界の自然環境への影響や労働環境などの様々な問題。こうした様々な問題を2030年までに解決すべく、2030アジェンダに記載されたのが「SDGs」と呼ばれる目標です。
「SDGs(Sustainable Development Goals)」は、2015年の国連サミットで採択された「2030アジェンダ」にて設定された持続可能な開発目標のこと。SDGsは17のゴールと、それらを達成するための169のターゲットから構成されています。
近年、ファッション業界でもSDGsに取り組む動きが見られるようになりました。そして誕生したのがサステナブル・エシカル(倫理・道徳的な)ファッションと呼ばれる概念です。
サステナブルファッションは商品の製造段階から販売し、お客様に届くまでの工程をこれから先の時代でも持続・維持することができるファッションを意味します。
このように自然環境や生産・労働者への配慮を始めとした多くの要素に考慮したサステナブルな動きは、現在アパレル業界で浸透しつつあります。
ELKEXでも、長く着用できることを前提としたタイムレスなデザインとクオリティを実現し、また環境に考慮した素材選択などサステナブルを強く意識しているブランドとして歩みを進めています。
普段の何気ないライフスタイルを見直すことでもサステナブルに繋がるなんてことも。例えば人がいない所ではこまめに部屋の電気を消したり、エアコンの温度を見直してみるなどできることはたくさんあります。
また最近ではショッピングバッグが有料化されたことで、エコバックを持参している方も多いですが、これもサステナブルなアクションの一つ。
個人にできることは小さなことかもしれませんが、一人一人が意識を持つことで地球環境を維持していくことができるでしょう。
多くのアパレルメーカーが再生素材を使用して作るリサイクル素材のアイテム。これの元になっている素材は、自分たちが使っていた衣料品などを原料とした素材です。
当然ながら、自分たちが正しく分別しなければ、再利用できる素材も焼却や埋め立て処分されてしまいます。つまり日頃からゴミの分別を意識することが大切なポイント。
また不要になった衣類はリサイクルに出したり、友人に譲ったりすることなどもサステナブルのアクションの一つです。
今回は注目を集めているサステナブルについて、概要から自分たちができるサステナブルなアクションについて紹介してきました。
現在、世界各国で問題視されている環境問題ですが、ファッション業界でもサステナブルは注目されている取り組み。ハイブランドからファストファッションブランドに至るまで、多くのブランドが取り組んでいます。
最近では、店頭などでサステナブル素材を使用したアイテムを目にする機会も増えたのではないでしょうか。サステナブルを理解し、洋服を購入する際はぜひ意識してみてください。