2022.01.20ポートランドにおける音楽文化とは

 

アメリカオレゴン州に位置するポートランド。川と森林と農耕地域に囲まれた豊かな自然環境が魅力の都市です。

またアートやクラフト、ミュージック、スポーツ、サスティナビリティなど独自の特徴で注目されていることも忘れてはいけません。

ポートランドの魅力でもある様々な文化の中から、今回は音楽について触れていきます。

1 ポートランドにおける音楽文化

ポートランドのミュージックシーンは、クラシックからヒップホップまで多様性に溢れています。その中でもジャズはとても親しみのあるものとして、ミュージックシーンを形成してきました。

街のくつろいだ雰囲気や自由な精神が息づくポートランドに魅了されて、多くのジャズプレーヤーがポートランドに拠点を置いています。

そんなアーティストが音楽を披露するためのライブハウスやコンサートホールが充実していることも、ミュージックシーンを盛り上げている要素の一つ。古い歴史を持つライブハウスや、大物アーティストがライブを披露するコンサートホールなど多様な音楽シーンが繰り広げられています。

また音楽を楽しむためのフェスやイベントが実施されており、レコードなどを提供するショップも数多く立ち並んでいることも特徴の一つ。次項よりポートランドの音楽文化を支えているライブハウスやイベント、レコードショップについて紹介していきます。

2 ポートランドのミュージックスポット

ポートランドには、有名アーティストから無名のミュージシャンまで音楽を披露できるミュージックスポットが多く存在しています。

ここでは、ポートランドに拠点を置くミュージックスポットを紹介していきます。

2-1 バグダッド・シアター&パブ

ポートランドのホーソン・ベルモント・エリアはヒッピー文化やストリートカルチャーが栄えており、カジュアルでリラックスした雰囲気が漂っています。

このエリアに拠点を置くのがバグダッド・シアター&パブ。ムーア王朝様式を模したユニークな歴史的建築物で、音楽はもちろんですがオールド・ハリウッドの映画やコメディなどのエンタテイメントが楽しめるシアターとして人気を集めています。

2-2 ミシシッピ・スタジオ

ミシシッピ・スタジオはユニークなカフェやレストランや地ビール・パブが軒を連ねるポートランドのミシシッピエリアの位置するライブハウス。ミュージシャンがデザインし運営しており、ライブバンドやアーティストにとって優れた音響効果を重視していることが最大の特徴。

会場には地元のバンドから国際的な活動に至るまで、幅広いアーティストが集います。毎月第2木曜日に開催されるミシシッピ・ソーシャルは、通り全体がまるでパーティのように盛り上がりをみせることでも知られています。

2-3 ジミー・マックス

かつては倉庫街だった地区を再開発し、モダンなエリアに生まれ変わったパール・ディストリクト。その中心地に拠点を置くのがジミー・マックスです。

世界中のジャスクラブの中でトップ100に入るライブハウスで、ステージデザインや音響、そしてバーやレストランのクオリティなど群を抜いたクラブに仕上がっています。

3 音楽を楽しめるイベントや楽団

ポートランドでは音楽を楽しめるイベントが数多く実施されています。季節に関係なく実施され、夏の期間は屋外イベントが多く秋から冬にかけては室内で楽団やオペラなど、クラシック音楽を楽しめることが魅力。

ミュージシャンとファンとの交流はもちろんですが、地域の音楽コミュニティの仲間の繋がりの場にもなっています。ここではポートランドで実施されているフェスや、有名交響楽団を紹介していきます。

3-1 ポートランド・ジャズ・フェスティバル

ポートランド・ジャズ・フェスティバルは2月に行われるイベント。ジャズ界のトップスターが参加していますが、メインは新人アーティストにスポットをあてたフェスティバルです。

1940〜50年代は「ジャンプタウン」と呼ばれたエリアを中心にポートランドのジャズシーンは活気に溢れていました。その後、都市開発によりジャンプタウンは消滅しましたが、2011年のグラミー新人賞に輝いたエスペランサ・スポルティングなど多くの有名アーティストを輩出しています。

3-2 ウォーターフロント・ブルース・フェスティバル

ウォーターフロント・ブルース・フェスティバルは7月に実施される、アメリカ西部で最大規模を誇るイベント。

トム・マッコール・ウォーターフロントパークが会場で、4日間に渡って行われ夏の風物詩としても有名です。トップミュージシャンの参加も多いことから、海外からのファンからも高い人気を集めています。

3-3 オレゴン交響楽団とポートランド・オペラ

オレゴン交響楽団は、ポートランドで最も歴史のある交響楽団。1896年に創立され、9月〜5月までがシーズンとなっています。アーリン・シュニッツァー・コンサートホールを本拠地とし、クラシックからポップまで楽しめる音楽のジャンルは様々。

またポートランド・オペラは全米トップ10に入るオペラ団。親しみやすい雰囲気と演目で人気を集めており、9月〜4月までがシーズンとなっています。

4 ポートランドに拠点を置くこだわりのレコードショップ

ポートランドにおける音楽文化は古くから盛んで、街中にはこだわりのレコードショップが立ち並んでいます。

ここでは音楽好きにはたまらない、ポートランドの有名レコードショップを3店紹介していきます。

4-1 ミシシッピ・レコーズ

ミシシッピ・レコーズは、ポートランドの北東地区アルバータ通りとミシシッピ通りが交わるエリアに位置しているショップ。有名になって儲けるより顧客との関係を大切にする店舗であり続けたいというモットーを掲げています。

ポートランドの音楽シーンにおいて最重要スポットと言われている程で、地域住民から愛されるレコードショップです。

CDは取り扱っておらず、レコードやカセットをメインに提供。またビンテージのオーディオ機器修理などこだわりのサービスが特徴で、国内外のDJや音楽専門から高い評価を受けています。

4-2 ミュージック・ミレニアム

ミュージック・ミレニアムは、東バーンサイド通りのローレルハースと公園近くに構えるレコードショップ。

アメリカ北西部で最も古い歴史のあるショップで、1969年より主流から外れたアングラ音楽を扱うことを目的にオープン。店内では度々ライブイベントが行われ、州外からのツアーバンドも立ち寄って無料ライブを提供しています。

4-3 セカンド・アベニュー・レコード

セカンド・アベニュー・レコードは創業30年以上続く、ティーンエージャーから昔のロックファンまで幅広い人気を誇るレコードショップ。

ヒップホップやハードコアをメインに取り扱っており、パンクアルバムの宝庫として有名です。CDだけではなく、ビンテージのバンドTシャツのコレクションもマニアには必見でしょう。

まとめ

自由な精神が息づくポートランドでは多くの文化が生み出され、ミュージックシーンも盛り上がりをみせています。

音楽を発表できるイベントやフェスも増えてきており、多様なジャンルを楽しめることが魅力です。

今後もポートランドの音楽文化は発展を遂げていくのではないでしょうか。